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事象の地平  詩:n uma 曲:沼節

一つ区切り 始まり終わり 上から下に 永い幕引き
行き止まりは無 深奥に有る 来る反復ベクトル
暗喩と暗喩 仄暗くも見える亀裂 あっちこっち道辻
手脚引き摺り下を見ずに 呪詛の集合体向こう岸手招き人波寄る辺無いうつろい
ギコギコ音を鳴らす櫓も無く 行こう行こう帆も張らず風もなく
ぽつねんとただじゃうつろわない 陶然と酔う為のこの間合い
一方手たたき一方爪弾き 一歩一歩潜行暗いトコ

容易に晴れぬ 真理の濃霧 磁石も効かん 視界零メーター
平坦な坂よりかこの方が まだまし野ざらしの志
新しい試みよく綻び 手詰まりに幾度と泣き振り返り
誤りと印の塵蓄積 そっから深まるおらほうの領域
知識腐葉土 木々鬱蒼 喜々とし伸ばそう 息の根っこ
前方吉報の予兆に高揚 這々の体の放浪


事象の地平を飛翔 有象無象の向こうへ
十重二十重枷抱え奈落へ ささくれ抗え無き波
共にこの磁場に 滑稽な所作のみで闇照らし


音と音の間に オドロオドロ谷 景色繰り返し揺らぎ
拍子拍子振り子の様に 行ったり来たり ぶり返り
第一に展開すべきイメージ 配置互いの深層心理
原型命名されてるとこで 完全一致掘り出す行為
常軌を逸し 一石投じ 一対一ろくでもない祈り
横殴りの砂埃の先に 何処かしこも廃れたこの先に
音有りきのゆらぎが舞う地平に 二人小躍り檜舞台
迂回迂回でも包囲失わない 禍々しく美しき誓い


事象の地平を飛翔 有象無象の向こうへ
十重二十重枷抱え奈落へ ささくれ抗え無き波
共にこの磁場に 滑稽な所作のみで この暗い闇照らし



2011年5月作成
詩は去年の9月頃に完成していました。友人のDJマーティンのmixへ参加したときのものです。んで、せっかく気に入っている詩だもんで、沼節の新機軸として節さんに「ラップできないかな」と打診。
メロディラインは節さんのピアノ中心に、その間をおいらがワーミーとディレイをかけながらバイオリン奏法をしつつラップするという感じ。やることが沢山ですね。
「事象の地平」とは物理学の言葉で、ウィキペデアを見ると「情報は光や電磁波などにより伝達され、その最大速度は光速であるが、光などでも到達できなくなる領域(距離)が存在し、ここより先の情報を我々は知ることができない。この境界を指し「事象の地平面」と呼ぶ。」とあり、そういう概念、世界観がいいなぁと思ってつむぎました。ラップと言うものは韻を踏まなきゃいけないし、あるていどメロディというよりリズムの要素がつよかったりして、普通に詩をかくよりもだいぶ制限が強いのですが、その分その縛りからくるひらめきの高揚感がたまりません。電車とかでフレーズとメロディ、リズムが「カチッ」とはまるヒラメキがあると「おお!」と辺りかまわず喜んでしまうのです。